こういう老後になるとは思わなかった

「今をしっかり生きる」を心して。

日本のことば

おはようございます。
今日は古典の勉強の日です。
枕の草紙「無名といふ琵琶の御琴を」を
教えてもらいます。
雨で中止かと思っていたので
うれしいです。
九州では大変な時に
吞気な事を言ってすみません。
今日も一人ですが、それも楽しいです。
美しい言葉の響きに包まれて来ます。


はじめの頃、先生の基礎的な間違いに
厳しい声が出て嫌な空気が流れたのですが
今は、良く出るマーカーを持って来てくれる人
始まる前にエアコンを入れてくれる人
終わったら、さっとホワイトボードを消してくれる人。
ほんわかムードが流れています。


枕の草紙の作者 清少納言の時代には、
文字を書ける人はほんの一部の人で
私がこうしてブログを書いて
人様に読んでいただけるなんて
本当にすばらしく、ありがたい事だと
しみじみ思います。
日本で、識字率が急速に高まったのは
1925年頃と言われています。
わずか100年前です。
さまざま苦労があったのだと思います。
悪い時代だと言う方もありますが
恵まれた時代だと思います。
環境の悪化や社会保障の低下など
暮らしにくい日本ですが、
政治を正して解決できる事は沢山あります。
7月21日の参議院選挙には
必ず、投票に行こうと思います。



枕の草紙 第八九段 
   無名といふ琵琶の御琴を  清少納言



[ 現代語訳 ]YAHOO知恵袋からお借りしました。


「無名(むみょう)」という名前の琵琶を、天皇様が(中宮様のところへ)持って来られた、(それを女官たちが)試したりして、かき鳴らしなどしているよ」と人が言うものだから、(私もそこに参上して)、弾くのではなくて、絃を手でさわってみて、
 「この琵琶の名前は、何と申すのですか」などと申し上げると、
 (中宮様が)「ただもうなんともたいしたものではなく、名も無いのです」とおっしゃったのは、やはりたいそうすばらしい(機知だ)と思われた。
 (補足解説=何がすばらしいかって? 琵琶の名前は「無名」というので、それと「名も無い」ってのをかけてるところです。)


 淑景舎の君などがおいでになって、お話のついでに、
 「私のところに、とてもすばらしい笙の笛があります。亡くなったお父様が下さったものなのです」とおっしゃったところ、
 僧都の君様(隆円=中宮様の弟で、淑景舎様の兄)が、
 「その笛をこの隆円に下さい。私の手もとに素晴らしい琴があるのです。その琴と取り換えて下さい」と申し上げなさるのを、
 淑景舎様は、聞き入れもなさらず、話題をかえてお話をされるので、
 (僧都の君様は)ご返事をおさせ申し上げようとして何度も何度も申し上げなさるけれど、
それでもやはり(淑景舎の君様は)何もおっしゃらない、
すると中宮様が、
 「いなかへじ(いや、取りかえまい)と思っていらっしゃるのに、(そんなにくどく言うものではありませんよ)」
とおっしゃった、そのご様子のたいそう素晴らしいこと、この上もない。
 (「いなかへじ」という)この笛の名前を、僧都の君もご存じなかったから、ただうらめしいと、お思いになっていたようだ。
これは、中宮様が職の御曹司にいらした時の出来事だと思われる。
 天皇様のお手元に「いなかへじ」という笛があるのである。
 天皇様の御物としてあるものは、御琴も御笛もみな珍しい名前がついているのだ。