こういう老後になるとは思わなかった

「今をしっかり生きる」を心して。

絵の先生

8年前、近所の先生に絵を習っていました。
世界の山に登り、絵を描かれた山岳画家です。
初めの1年はデッサンを教えていただきました。
お寺の石畳や瓦屋根を描くのは根気がいり
ため息が出る日もありましたが、
ボーンボーンと時を打つ柱時計を聴きながら
薄暗い部屋で先生と二人でだまって絵を描く時間は
至福の時間でした。
幼い頃に、夢中で地面に蝋石で絵を描いた
あの純真な心に戻れるようでした。


デッサンは褒めていただきましたが、
水彩画、油絵と進むにつれて
下手過ぎてやる気が失せました。
足の手術を口実に、やめさせていただきました。
まだフルタイム勤務で時間も気持ちも余裕がなく
通わせていただいたのは、2年程であったと思います。


先生の35日の法要も先日終わり、
毎年作っておられる
これまでの作品を載せたカレンダーを
「来年はないよ。」と言って
私もいただく事が出来ました。
力強く爽やかな山の絵です。


八方尾根F8